クライアントと共に滋賀へ

こんにちはチクシケンです。

本日は、私達のクライアント共に、彼らの本拠地がある滋賀の山奥に向かいました。

朝の7時から16時までみっちりの視察。その間、様々な会話をします。人のことを知りたいという欲求が強い私は施主と共に経験を共有しながら会話することをとにかく大切に思っていますし、そんなプロジェクトは結果、より施主が求める建築の肥やしとなり、施主が喜んでくれる一方で、私達設計にとっても達成度の高い建築になります。

ということで、本日は施主の本部施設を視察、また所有される美術館で、感性を磨く機会を与えられました。

私自身は、この団体と10年以上のお付き合いがあり、すでに2つの建物が完成しているので、それなりの信頼も得ているし、他の拠点での設計も求めらるようになっています。建築設計を生業とするものとして、同じ施主に何度も設計を求められたり、施主から施主へ情報が広がり、営業しなくても新し施主につながることは、冥利に尽きます。

美術館のあとは、この団体が所有する古民家を視察させて頂きました。古民家と言えば皆さんどんなイメージをされるでしょうか?ここの古民家は、屋根が葦(よし)というストロー上の植物で葺かれており、夏は涼しく、冬は断熱効果がある自然の知恵を活かしたものになっています。囲炉裏があり、座敷からは外に広がる畑と奥に広がる山々が見え、近くを流れるせせらぎの音が絶え間なく心地よく聞こえてきます。暮らしたことはないのに日本人のDNAに刻まれているのか、なぜかなつかしさを感じます。良いイメージはありますが、実際にそこに暮らす方に伺ったお話では、冬の底冷えは耐え難いものだとのこと。昔の人は、板間に裸足で平気で過ごしていたのに、現代では寒さで耐えられないですよね。室内でも石油ストーブを点け、外と同じような服を着、温かい布団で寝られるとのこと。

夏は夏で、蚊はもちろんのこと、むかでやゴキブリ、さらにイタチやネズミなども家の中に出没するらしく、自然の中で暮らすことは、それらの生き物と共存することだと改めて知りました。

人間の生活を大きく変えたのは、まずは食生活、そして建築であり、衣服ですね。これらのおかげで人間は快適に生活できるようになり、逆にその環境に甘えたがために自然の中では弱者となったと思います。

人間の生活は、決して過去には戻れない不可逆的なものかも知れませんが、自然の持つ美しさやそこで過ごす時の豊かさを肌で感じる建築を、私の設計の仲間とそして施主と共につくって行きたいと思います。

少しずつ設計の様子もご紹介したいと思いますので、楽しにしておいて下さいね!

 

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